なぜ皮膚科専門医がいいか

皮膚科専門医は、アトピー性皮膚炎、水虫、皮膚癌など皮膚の病気全般に専門性を有する医師で、一般的な皮膚科医には難しい、専門的な知識と高度な技術を必要とする疾患や治療に対応できます。具体的には、最新の生物製剤などの使用、難治性疾患の的確な診断と治療計画の策定、帯状疱疹の早期診断などです。当院で実際にあったケースとして、他院で診断がつかず経過観察となっていた患者さんが症状が進行して当院を受診されました。当院で血管肉腫の診断で、総合病院へ直ちに紹介となりました。後日患者さんのご家族が受診され、他院での誤診ではないかと嘆かれていましたが、血管肉腫は非常に予後が悪い皮膚悪性腫瘍ですが、まれな病気のため皮膚科専門医でないと診断がつかなかったと考えられます。皮膚科専門医は、これらの専門的な診療を通じて、患者さんのQOL(生活の質)の向上に大きく貢献できます。
 専門医はそれぞれの診療科において、その時点で科学的に証明された最も効果の高い医療を提供できる医師です。専門医は原則として5年ごとに更新があり、その間の医療の進歩を学ぶとともに診療実績を積むことが専門医の更新認定基準として義務づけられています。このような更新制度によって日本の医療の質が保たれています。
 専門医を目指す医師はまず自分が目指す診療科(基本領域)を決め、専門研修プログラムに所属して指導医のもとで皮膚科の場合5年の専門研修を専攻します。専門研修では一つの病院にとどまらず様々な地域、医療機関で診療に従事して、技術習得や経験を重ねていきます。専門研修終了後は領域ごとに実施する認定試験を受け、試験で合格した医師だけが専門医を名乗ることができます。
 皮膚科の病気には、専門医でないと区別が難しい場合があり、薬の処方なども専門医でなければ適切な処方が難しい場合もありますが、現在日本で皮膚科を開業している医院のうち、皮膚科専門医はわずか3割程度しかいないと言われています。皮膚科の場合は標ぼうする他科の医師が多いため、専門医取得のノルマが厳しくなっています。

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