皮膚癌(日光角化症など)

皮膚癌といっても主なものだけで

  • 日光角化症
  • ボーエン病
  • 有棘細胞癌
  • 基底細胞癌
  • 乳房外パジェット病
  • 悪性黒色腫

など数多くあります。

皮膚癌の種類、進行度により治療も異なりますが、今回はこの中でも最も頻度の高い日光角化症について取り上げます。

日光角化症は表皮内癌(皮膚の一部を形作っている表皮の中に、腫瘍細胞がとどまっている状態)です。長年紫外線に当たったために変化した皮膚に発生します。顔、前腕などの露出部に認められる傾向があります。
臨床診断は肉眼的所見で可能であっても、組織診断を行う必要があります。

治療に関しては以下のものがあります。

  • 手術療法
    局所麻酔下にメスで病変周囲の正常部1~2mmを含め、紡錘形に切除します。ただ、多発する症例では、全病巣を切除するのは実際的ではなく②~④の治療を行います。
  • 凍結療法
    液体窒素を用いて病変部を凍結させる治療法です。2週間後に再診し明らかな残存があれば治療を繰り返します。
  • イミキモドクリーム外用
    尖圭コンジローマにも使用する外用剤で、各種免疫を活性化させ、また癌細胞を殺す
    作用など複合的な効果があるとされています。週3回外用し、4週間繰り返します。
    病巣が一部でも残存していたら週3回外用をもう4週間繰り返します。
  • 5%フルオロウラシル軟膏外用
    抗がん剤の1種であるフルオロウラシルを1日2回単純塗布または1日1回外用後サランラップなどで密封します。病変部にきずができるまで行うためかなり強い疼痛を伴います。