皮膚科入門 その3〜皮膚科での治療〜

こんにちは。
未だに世界を席巻しているコロナウイルス😰💦
暗いニュースが続く日々ではありますが、自然界では先週、催花雨が降り、14日にはソメイヨシノが開花を迎え、明るいニュースを運んできてくれました🌸自然からの温かい贈り物に応え、神保町駅前皮膚科は今日も元気に頑張っています😊

さて、今月は皮膚科の治療についてお話ししたいと思います。
皮膚科での治療は大きく分けて6つあります。
①内服療法(全身療法) ②外用療法
③手術療法 ④光線療法 ⑤レーザー療法(当院では行っておりません)
⑥その他の局所療法  などです。
わかりやすく述べていきます。
★ 内服療法(全身療法)とは、飲み薬を飲んで治す方法です💊
代表的な薬剤として、ステロイド薬・抗ヒスタミン薬・抗菌薬・抗真菌薬・抗ウイルス薬などがあります。
飲み薬で治す主な疾患としては、蕁麻疹・帯状疱疹やヘルペス・蜂窩織炎や丹毒・爪白癬・梅毒・全身性エリテマトーデスなどです。
続いて、
★ 外用療法とは、塗り薬を塗って治す方法です。
皮膚科治療の基本となるので沢山の種類のお薬があります。
ステロイド外用剤・免疫調整外用薬・活性型ビタミンD3外用薬・抗菌外用薬・抗真菌外用薬・抗ウイルス外用薬・保湿薬・皮膚潰瘍治療薬・痤瘡治療薬などがあります。
塗り薬で治す主な疾患としては、アトピー性皮膚炎・貨幣状湿疹や接触皮膚炎、皮脂欠乏性湿疹、手湿疹などの湿疹・虫刺症(虫刺され)・尋常性痤瘡(にきび)・白癬やカンジダ症、癜風などの真菌症・汗疱・掌蹠膿疱症脂漏性皮膚炎・皮膚アミロイドーシス・重症ではない熱傷などがあります。

内用、外用共に併用して治す場合もあります。

★ 手術療法
手術で治す方法の対象となる疾患は、粉瘤・脂肪腫(当院では行っておりません)・血管腫・線維腫・母斑・基底細胞癌・日光角化症・脂漏性角化症・腋臭症(当院では行っておりません)・陥入爪(フェノール法)・マダニ刺症などがあります。
日帰りでできますし、然程負担もありません。ですが、手術後は自己処置や定期的な通院が必要となるため、スタッフは患者さんのセルフケア能力や家族の協力についてアセスメントしています。
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★ 光線療法
当院ではナローバンドUVB療法を行っています。
乾癬・アトピー性皮膚炎・尋常性白斑などの治療に用いられます。

★ その他の局所療法
◎LN2(液体窒素療法)は液体窒素(−196℃)で組織を凍結させ、壊死脱落させる方法です。綿球法やクライオフォーセプス法(セッシでつまむ)、クライオポール法(スプレータイプ)があります。難治性の円形脱毛症やウイルス性疣贅(イボ)・脂漏性角化症・尖圭コンジローマなどが対象となります。疣贅(イボ)を放置すると、多発して難治化する傾向になりますので、必ず1〜2回/w 液体窒素療法を続けることをお勧めします。
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◎摘除
小児に多くみられる伝染性軟属腫(水いぼ)は、トラコーマ鑷子(水いぼ用のピンセット)で物理的に排出します。痛み緩和のため、事前にペンレステープ(麻酔のテープ)をお渡ししています。

◎その他、難治性円形脱毛症の治療として、ステロイド局所注射💉やSADBE(局所免疫療法)があります。外用剤や内服薬よりもエビデンスは高いです。

長くなりましたが最後に恒例の皮膚科一句🖌
イボならば 凍らせ 治す 痛いけど

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